かかった時間の分だけの喜び
(撮影:渡邊文幸)
【53.0kg級 8回戦】
山口桂太(19戦7勝3KO11敗1分/八王子中屋)
vs
小林タカヤス(日本フライ級11位/23戦16勝2KO4敗3分/川島)
結果…判定勝ち3-0(75-76,75-76,75-76)
桂太がついにやりました!
1月20日(金)、後楽園ホールで行なわれた山口桂太の3度目の日本ランカー挑戦試合は、元日本フライ級1位、現11位の小林タカヤス選手を相手に全ラウンドを通して攻め続け、最終8回のゴングを聴いて試合は終了、3−0の判定により山口桂太選手が見事勝利をおさめました!
初回見せた桂太の動きが、この試合の流れの全てと言ってもよかったのかもしれません。
足を使い、ジャブで突き放して来る相手の小林選手に対し、桂太の攻撃は試合全般を通して一貫していました。
距離を潰してボディ。
その一つ、一つの動き、一つ、一つのパンチ、まるで彼のキャリアの全てを見せつけられているようでした。
キャリアをかけ、全てをぶつけるようにして1回、1回を重ねていったのです。
序盤こそ互いの持ち味が交錯し試合の流れが両者に傾き合うも、中盤に入るとより激しさを持って攻め続ける桂太の攻撃が試合の流れの輪郭を描いていきました。
テクニカルな世界ランクに名をつられた事もある元日本1位ランカーが、桂太の猛攻に疲れを見せ、足を止め、打ち合い、揉み合い、自分のスタイルを捨てて桂太の流れに身をおいてきました。桂太が望んだ潰れた距離での戦いとなりました。
それは同時に小林選手の相手の距離でも尚打ち勝つ、という格上から見せつけてきた挑発のようでもありました。ランカーになれるのか、なれないのかの壁がここにあったのかもしれません。
途中桂太はバッティングの、小林選手はホールディングの減点がそれぞれに課された後、試合の流れが大きく変わる事が無かった事でそのままの展開で終盤に入って行きました。
勝負の終盤、ギアを上げるようにして更に自分の流れに相手を巻き込んだ桂太は、練習で再三、反復していたアッパーカットをボディに、倒せる武器の右フックを顔面に叩き込んで相手をロープ際、コーナーポストに詰めて絞り出すように自分のパンチを浴びせ続けて行きました。
そうして鳴った試合終了のゴング、呆然とする小林選手、会心の表情を見せた桂太、判定の行方が彼等の表情に既に出ていました。
3者共に75-76、勝者は青コーナー!桂太が両拳を突き上げました。
20戦8勝(3KO)11敗1分
2003年の7月から始まったプロキャリア、その道は苦労が伴っていたことは確かな事でしょう、彼の戦績が物語っています。
しかしだからこそ、その道が険しかった事を知る者であればある程、この日の勝利を自分の事のようにして喜んでくれたのだと思います。
そして何より、彼自身がそのかかった時間の分だけの喜びを感じているのだと思います。
皆さん大きな声援、本当にありがとうございました!
(撮影:渡邊文幸)
【53.0kg級 8回戦】
山口桂太(19戦7勝3KO11敗1分/八王子中屋)
vs
小林タカヤス(日本フライ級11位/23戦16勝2KO4敗3分/川島)
結果…判定勝ち3-0(75-76,75-76,75-76)
桂太がついにやりました!
1月20日(金)、後楽園ホールで行なわれた山口桂太の3度目の日本ランカー挑戦試合は、元日本フライ級1位、現11位の小林タカヤス選手を相手に全ラウンドを通して攻め続け、最終8回のゴングを聴いて試合は終了、3−0の判定により山口桂太選手が見事勝利をおさめました!
初回見せた桂太の動きが、この試合の流れの全てと言ってもよかったのかもしれません。
足を使い、ジャブで突き放して来る相手の小林選手に対し、桂太の攻撃は試合全般を通して一貫していました。
距離を潰してボディ。
その一つ、一つの動き、一つ、一つのパンチ、まるで彼のキャリアの全てを見せつけられているようでした。
キャリアをかけ、全てをぶつけるようにして1回、1回を重ねていったのです。
序盤こそ互いの持ち味が交錯し試合の流れが両者に傾き合うも、中盤に入るとより激しさを持って攻め続ける桂太の攻撃が試合の流れの輪郭を描いていきました。
テクニカルな世界ランクに名をつられた事もある元日本1位ランカーが、桂太の猛攻に疲れを見せ、足を止め、打ち合い、揉み合い、自分のスタイルを捨てて桂太の流れに身をおいてきました。桂太が望んだ潰れた距離での戦いとなりました。
それは同時に小林選手の相手の距離でも尚打ち勝つ、という格上から見せつけてきた挑発のようでもありました。ランカーになれるのか、なれないのかの壁がここにあったのかもしれません。
途中桂太はバッティングの、小林選手はホールディングの減点がそれぞれに課された後、試合の流れが大きく変わる事が無かった事でそのままの展開で終盤に入って行きました。
勝負の終盤、ギアを上げるようにして更に自分の流れに相手を巻き込んだ桂太は、練習で再三、反復していたアッパーカットをボディに、倒せる武器の右フックを顔面に叩き込んで相手をロープ際、コーナーポストに詰めて絞り出すように自分のパンチを浴びせ続けて行きました。
そうして鳴った試合終了のゴング、呆然とする小林選手、会心の表情を見せた桂太、判定の行方が彼等の表情に既に出ていました。
3者共に75-76、勝者は青コーナー!桂太が両拳を突き上げました。
20戦8勝(3KO)11敗1分
2003年の7月から始まったプロキャリア、その道は苦労が伴っていたことは確かな事でしょう、彼の戦績が物語っています。
しかしだからこそ、その道が険しかった事を知る者であればある程、この日の勝利を自分の事のようにして喜んでくれたのだと思います。
そして何より、彼自身がそのかかった時間の分だけの喜びを感じているのだと思います。
皆さん大きな声援、本当にありがとうございました!
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