==メインイベント==
【日本ライト級タイトルマッチ 10回戦】
荒川 仁人(日本ライト級王者/WBA世界同級7位/WBC世界同級15位/八王子中屋/20戦18勝12KO1敗1分)
vs
中森 宏(挑戦者 日本ライト級3位/元同級1位,日本王座決定戦出場/08,10最強後楽園優勝/平仲ボクシングスクール/32戦29勝16KO2敗1分)
結果…8RTKO勝ち
メインとして、王者としての自覚
(写真提供:こんどうさん こんどうさんの写真館)
皆さん、新年が明けたばかりのお忙しい中、『第27回ファイティング・スピリット・シリーズ』にご来場して下さり、誠に有り難うございました!
メインイベントで行なわれた日本ライト級タイトルマッチはテクニカルな荒川と、身体能力の高い中森選手の静と動、好対照なボクシングスタイルを持つ両者の間で行なわれました。
初回、持ち前の身体能力を見せつけたのは挑戦者の中森選手、変則的な上体の動きから繰り出すパンチはスピード、パワーはもちろんの事、迫力、キレなども十分、そんな相手に対し王者の荒川は警戒を高めつつボディに左ストレートを打ち込んでいきました。
しかし、続く2回、共にパンチを交換しているペース争いの中で、ジャブを打ち、前に出た荒川を中森選手の右ストレートがカウンターで命中。荒川はダウンを喫します。笑顔で立ち上がりなんとかこの回を凌ぎましたが、相手コーナーに間違えて座ってしまう等、確かなダメージがありました。しかし、ここから荒川は持ち前の実力を発揮します。
挑戦者が出て来そうな所でカウンターの左ストレート、詰めてコンビネーションと先に前に出る事でペースを奪い返していくと、中盤は左ストレートを上下に打ち分け、自分の試合展開に持ち込みました。そしてスタミナが削られ始めた中森選手は次第に手数が減り始め、被弾の数も多くなっていきました。
そして7回ラスト10秒の所で荒川が左右の連打。中森選手を追いつめると、続く8回、荒川がワンツーを決めた所でレフェリーのストップ。荒川の8回TKO勝利となりました。
試合後、荒川はインタビューの中で、微妙な中でのストップ勝利だった事を、挑戦者の中森選手、陣営の平仲ジム、また彼を応援する多くの観客達、自分のファンに向けて、自ら申し訳なかったと語りました。
彼はこの日の試合でメインを務める事の大切さを人一倍感じていたのかもしれません。
確かにこの日はポスターからも伝わるように、6人、3つの試合がメインなのだという気持ちでイベントをプロモートして来ました。そして実際に、だからこそ数多くの観客の人達が会場に足を運んでくれたのだと思います。
ただ、試合前に荒川に伝えていた事が、それでも”ボクシングはメインが全て”だと言う事です。どんなに素晴らしい前座が行なわれたとしてもその日のメインが失敗に終われば、その日のイベントは失敗なのです。それぐらいメインというのは特別なものなのです。
この日の試合は東京、静岡、大阪、宮崎、宮城また沖縄という様々な地域から各選手の応援に駆けつけた観客達で埋め尽くされました。決して全員がメインイベントに注目を集め、大観衆となった訳ではありませんでした。それでも大半の観客達は最後のメインイベントまで残ってくれ、その真剣勝負を観戦してくれました。
そうした観客達がいたからこそ荒川はインタビューの中で、最高とは言えなかった結末を悔いていたのかもしれません。そんな荒川の真摯な思いが相手の中森選手を応援する方々にも伝わったのか、インタビュー時に相手側の客席から声をもらっていた彼を見て、本当に嬉しく感じました。
このタイトルマッチで荒川は大きく成長できたと思います。その成長が次に繋がるか?これからも応援宜しくお願い致します!
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