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八王子中屋BOX
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10月9日(土)「第8弾 ザ・グレイテスト ボクシング」

【メインイベント】S・フライ級 8回戦

野崎 雅光(日本S・フライ級11位/八王子中屋/11戦9勝4KO2敗)
 vs
ガンバレ将太(戸髙秀樹/8勝7勝2KO1分)

 結果…判定勝ち3-0(78-75,79-72,80-72)



 ”八王子の小天狗”野崎雅光、ダウンを奪い判定勝利!魅せた『男達の喧嘩祭り』!

 皆さん大きな声援有り難うございました!

 日本スーパーフライ級11位の野崎雅光選手のランカーとなってから第2戦目は、タフだったガンバレ将太選手相手に2回にダウンを奪った末の判定勝ちとなりました!

 それはまさに男達の、いや好漢達の喧嘩祭り!激しいパンチの応酬で全ラウンド、フルに両選手が殴り合いました!あらゆる角度から多彩にして多数のパンチを放つまさ、ダイナミックに気持ちを乗せてパンチを振り切るガンバレ将太、二人のボクサーが見せてくれたものは喧嘩を超えたボクシングそのものでした。

 初回からランカーに挑むという決意をむき出しに、右のパンチを振り抜く将太選手に対し、まさもその動きを捌きながら果敢に手を出して行き、お互い守勢に回らず熱の籠った試合のスタートとなりました。

 しかしそんな中でもまさは2回終盤、前に出て来た将太選手に速いテンポのワンツーを打ち込みダウンを奪います。

 このダウンを奪う事、それはまさがこの試合が決まった時から言っていた「力まずに意識をせず倒す。」という一つの目標でもありました。それを試合の中で実行出来た事でまさはその後の試合を更に優位に進めて行きました。

 3回に有効打で相手をカットさせると、その後も小刻みよいステップから前後左右に動き回り、テンポの良い多彩な角度からのコンビネーションで相手にダメージを与えていきました。しかし将太選手も被弾する中、正確なジャブ、そこから右へと繋げていく確かな技術も中盤にみせて、自分の攻撃を止めることなく仲間の大声援に背中を押されるようにして更に前に出て来ました。

 そんな気持ちが全面に押し出されたボクシングを展開して来る相手に対し、まさも冷静にしかしそれに応えるようにして攻撃の手を緩めませんでした。

 そうしてお互い攻め続ける中、最終8回のゴング。よりダメージを的確に与えたまさの大差判定勝利となりました。しかし、相手のガンバレ将太選手はまさにそのリングネームそのままに最後まで試合を諦めず、前に出続けました。そんな相手の粘りから、まさも学べたことは決して少なくなかったと思います。

 この日まさが見せたものは確かな技術と能力の高さでした。そしてこれから彼がみせねばならないことは、その力が本物と対戦でも発揮出来るのか、という事なのかもしれません。

 この勝利により、まさはこれから層の厚きこの階級でランカーとして王者を目指す事になるでしょう。来年は彼の階級で日本タイトル最強挑戦者決定戦が行われ、まさもその出場選手の候補となるでしょうし、あるいはその前にタイトル挑戦のチャンスも見えて来るやも知れません。

 これからが”八王子の小天狗”野崎雅光の本当のボクシングを発揮する時になるでしょう!皆さんどうか変わらぬ、更なるご支援宜しくお願い致します!応援有り難うございました!


 当日が誕生日の(本当は前日だった…)筒井マネージャーと一緒に。


野崎雅光選手のコメント

「今回の相手は前々から強いと評判の良い選手と言うことで、すごく緊張してました。

実際手を交えてみてもやはり強くて名前通りの頑張る選手でとても強い選手でした!
でも強い選手に勝てて本当に嬉しいです!

勝てたのは皆さんの応援が有ったから最後まで諦めずに集中して戦えました!
本当にありがとうございます!!

中屋の4人目のチャンピオン目指してまた1から練習して強くなります!
これからも皆さん応援よろしくお願いしますm(_ _)m」


動画をUPしました。携帯からも見られます。



10月3日(日)「ダイナミックボクシング/日本ミドル級タイトルマッチ」

【メインイベント】ミドル級 10R

鈴木 哲也(チャンピオン/東洋太平洋ミドル級1位/進光/33戦25勝15KO8敗)
 vs
淵上 誠(挑戦者 東洋太平洋ミドル級3位/日本同級1位/八王子中屋/19戦13勝4KO6敗)

 結果…6RTKO勝ち


淵上誠,3度目の挑戦、最高の内容で日本ミドル王者に!


 皆さん!大きな声援、本当に、本当に有り難うございました!

 10月3日、大阪のIMPホールで行われた日本ミドル級タイトルマッチ。指名挑戦者の淵上誠が、とうとう自身3度目の挑戦で見事、日本タイトルを獲得する事が出来ました!

「鈴木選手を意識してここまでずっとやってきました。」

 試合後、記者達に向けそう語った淵上。その言葉に偽りはありませんでした。

 彼は去年の春、2度目のタイトル挑戦で初顔合わせとなった鈴木哲也選手相手に優位に試合を進めながらも、悔しい敗戦。その日から、本当にこのタイトルマッチを、鈴木選手との再戦を待ち望んでいました。

 そして、淵上は去年の悔しい敗北を受け入れた後、ただ待つだけではなく、自らを成長させ続けて、再び大阪へやって来ました。

 あるいはそんな思いは、彼を応援してくれた回りの仲間も同じだったのかもしれません。当日、淵上は故郷鹿児島県出身の歌手 日高正人さんが歌っている入場曲の『やじろべえ』とともに、全国から駆けつけてくれた仲間が叫ぶ大声援の中、リングに向かっていきました。淵上が仲間の間を通り抜けるたびに、彼に一人一人の思いが込められていくようでした。

 そうして全員の気持ちとともにリングインした淵上は、リラックスし自信に満ちあふれた表情を見せました。そうして淵上の3度目のタイトル挑戦が始まったのです。

 初回から淵上は明確な姿勢を早くも見せました。

 変則的な動きからジャブを放ち、相手の鈴木選手と距離が縮まればボディへ、距離が離れればその瞬間に顔面へとパンチを散らし、攻めの意識を見せつけました。対する鈴木選手は淵上の攻勢、変則的な動きに中々対応出来ていません。コンディションの悪さか、モチベーションの低さか、明らかに鈴木選手の動きが散漫になっていたのが読み取れました。

 そんな中、続く2回の終わりに近づく頃、淵上はジャブからの左ストレートを痛烈に打ち下し、鈴木選手をキャンバスへと沈め、目標にしていた早い回でのダウンを見事に奪いました。

 しかし、そこから何とか立ち上がった相手に、淵上は更に攻め立てましたが、この回はその後ゴングに追撃を阻まれます。しかし続く3回、4回、そして5回と淵上は止む事の無い挑戦者としての攻撃で、王者の鈴木選手を追いつめていきました。

 そうして迎えた6回、最初の攻撃からクリンチをしてくる王者を振りほどき、ロープに詰めた所で再び左ストレートを痛打すると、王者は後退。そのチャンスに淵上が一挙に仕留めに出ました。

 右、左、右、左、右、左、顔面にフックの雨を、

 左、右、左、右、左、右、左、右、左、右、左、右、ボディにアッパーの束を、

 そしてバックステップから左クロスを防戦一方の王者に打つが、それでも止めない主審、

 そこからは淵上は左右ストレートを無数に放ち続け、全てをここで出し切ろうとしました。

 そんな中、力無き反撃を見せた王者を主審が抱くようにして試合をストップ。その瞬間、淵上誠がとうとう3度目の挑戦にして新王者となりました!




 今年に入って3月にチャーリー太田、4月に荒川仁人という同僚二人がそれぞれタイトル挑戦し、見事ベルトを獲得しました。それは淵上にとって誰よりも喜び、また誰よりも悔しくもあったことだったのかもしれません。彼等3人は今まで共に切磋琢磨して互いの実力を高めてきたからです。

 実力が届かなかったまでも食らいつき可能性を残した初挑戦。実力が十分にあることを証明し、がしかし結果は残せなかった2度目のアウェー戦。きっと誠は初の挑戦以来3年間、ジムの誰よりもタイトルを望んでいたのではないでしょうか。届かず、突き放され、仲間達は先を越していった。その間、淵上に出来たことは再挑戦を信じ、自分を成長させ、変えることでした。

 試合前、淵上の為の会報誌にこのような事を書きました。


 『「倒したい」誠はあの敗北から、常にそれを意識し実行した。攻めること、挑戦者として最後まで攻め抜くこと、それが彼のタイトル獲得の為の答えだった。誠という器からその積み重ねが溢れた時、彼が今までの自分を超える瞬間となるだろう。その時、今まで勝利も敗北も一緒になって感じ、喜び、怒り、悲しみ、泣いて、何より楽しんでくれた皆と共に迎えられたらこんなにうれしいことはない。』


 淵上はまさにその通りの試合を見せ、新チャンピオンになってくれました。

 そしてそんな彼が本当に自分を超えたとき、周りに皆さんがいてくれた事がうれしくて、何より嬉しくて仕方がありませんでした!

 皆とともに待ち続けた分だけの喜びが、確かにそこにはありました!

 そして最後に、試合後、淵上と清らかに言葉を交わしてくれた鈴木哲也選手、本当に有り難うございました。悔しい思いで過ごしてきた再戦までの中、鈴木選手の優しさだけは敵地大阪で、淵上にとって大きな励みになったのだと思います。



 これから淵上は少しの休息の後、来年の頭に開かれるチャンピオンカーニバル、そして初防衛戦に”新王者”として臨みます。どうか皆様変わらぬご支援、ご声援これからも宜しくお願い致します!

 本当に有り難うございました!


淵上誠選手のコメント

「今日は本当にありがとうございました(^^)

僕の夢!
チャンピオンになることができました!!!

ここまでこれたのも、本当にみなさんのおかげです!東京(バスアリガトウゴザイマス)から京都から大阪に鹿児島、与論島にたくさんの応援、そしてジムの仲間の力、仕事場の協力と、たくさんの支えがあり僕はここまで来ることが出来ました。
僕には素晴らしい仲間がたくさんいます!
僕は本当に人に恵まれています!

そして去年からチャーリー、仁人さんと3人でチャンピオンになろうの約束も果たせて良かったです(^^)

今日は本当にありがとうございました(^^)

これからも応援よろしくお願いします\(^o^)/」


動画をUPしました。携帯からも見られます。

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10月2日(土)「WBA世界S・バンタム級タイトルマッチ/日本S・フェザー級タイトルマッチ」〈後楽園ホール〉

◎バンタム級 4回戦

森 道晴(八王子中屋/8戦3勝3KO5敗)
vs
松山 真虎(ワタナベ/5戦3勝2KO2敗)

 結果…判定負け 1-2

 森道晴、結果は敗戦も、見せたB級の為へのボクシング!

 森道晴のB級昇格は後1歩の所でかないませんでした。

 パンチの交換が多かった4回フルラウンド、判定の結果は2−1、僅かな差でのくやしい敗戦となってしまいました。しかし、森は自分のすべき事を行い、勝利者であってもおかしくはない試合展開を見せました。

 1回、積極的に手数を出して来る松山選手に対し、森はしっかりとガードを構え、相手の連打の打ち終わりにパンチを出していきました。続く2回も試合のペースは同じく進みます。しかし、手数で押し切ろうとする松山選手と比べ、森はクリーンヒットを奪い、そのダメージを相手に重ねる中で後半に結びつけていきました。

 3回は森のガードが手数の多い相手のパンチの、そのほとんどを防ぎ、そこからのカウンター、打ち終わりのクリーンヒットを更に見せて行きました。しかし、その一方の見方では、確実に手を出し続ける松山選手が押しているようにも見えたかもしれません。

 そうした中迎えた最終回、森は手数でもクリーンヒットの数でも明確に相手をリード、前半のクリーンヒットが相手にダメージを残させ、また、相手が森にクリーンヒット出来なかった事でダメージの無い森が最後に前に出る事が出来ました。

 しかし、最終的には終了のゴングが鳴り、判定の結果はより手数、前に出た松山選手が支持される形となりました。確かに、押し込まれ、防御の時間が長くなり見栄えの悪さを感じさせた場面もありました。ですが、試合後の森の顔にパンチを受けた形跡は殆ど見られず、彼のガードが殆どのパンチを防いでいました。そして森はよりクリーンヒットさせていました。

 微妙な判定ではありました。そのような試合展開になった時、明確に自分の優位をいかに見せていけるかが、今後の課題でもあるのかもしれません。しかし、この試合で森が見せた”ボックス”する意識の高さは、確実に4回戦から6回戦へと進む為の意思、が込められたものであったのだと思います。

 今回は足踏みする結果となりましたが、この経験は森が6回戦を迎えた時の足固めとなっているはずです!そして、彼をいつも応援して下さる暖かい仲間の声援が、森を何より支えてくれています!

 今回も声援有り難うございました!次こそは必ずステップアップしてくれるであろう森に期待していて下さい!有り難うございました!




写真提供:金澤興一(白トランクスが森選手)

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9月28日(火)東日本新人王準決勝〈後楽園ホール〉

◎ライト級 4回戦

林 和希(八王子中屋/5戦4勝4KO1分)
vs
土屋 修平(角海老宝石/5戦5勝5KO)

 結果…1R43秒KO負け


 くやしい敗戦!しかしその事実が林を強く、次の一歩を強く歩ませる!

 東日本新人王ライト級準決勝、トーナメント随一の注目を集めた林和希選手VS土屋修平選手のハードパンチャー同士の一戦は、1回の序盤、その注目に値する結末で試合は終了しました!

 その結果は相手の土屋選手が単純に林よりも上回っていたという事だったのだと思います。戦った林自身がそう語っているので間違いはないでしょう!

 試合は開始から数回のパンチ交換の後、攻め込んだ林のあごを土屋選手の右フックが捉え、初めのダウンを奪われました。ダメージの残る中なんとか立ち上がった林でしたが、土屋選手は的確な追撃の左と右ストレートで再びダウンを奪い、そのまま試合終了。林にとっては悔しい初回KOでの初敗戦となりました。

 試合後、控え室では試合が終わったことを理解した林が、自分をサポートしていた回りのスタッフ全員に謝る姿がありました。

 それはこの試合に皆がどれだけ期待をしていてくれたかを、彼自身が一番分かっていたからなのだと思います。

 今回の試合に関しては、ここで多くを語るべきではないと感じております。林自身が全てを受け入れた中で、簡潔に、素直に、そして何より彼らしく!応援してくれた人達や、この試合を楽しみにしてくれていた人達に自分の声を伝えてくれたからです。

 応援

 林和希には人を引きつける何かを、大きな魅力というものを持っています。しかし今回、林はその自分の魅力と同等のボクシングを、リングの上で展開する事が出来ませんでした。

 あるいはそれは、彼がその元来持っているものに、まだ自分のボクシングが追いついていない、という事なのかもしれません。彼には”ボクシング”の経験がまだまだ必要なのです。

 しかしそんな経験こそが、林が選んだ”ボクシング”という競技の最大の魅力でもあるのかもしれません。

 林が持って生まれたものにこれからどこまで自分の力で、ボクシングで近づく事が出来るか。一人のボクサー、一人の人間の成長を追って行くのにこんなに楽しみな人間はそうはいません!
 
 今回のくやしい敗戦が、その事実が、林を強くし、次の一歩を強く歩ませるはずです。

 願わくは”暴れん坊”と呼ばれるその個性を忘れることはなく、でも一歩の歩み、積み重ねを大切にして!

 林和希のここからの成長を皆さん期待していて下さい!



写真提供:こんどうさん
こんどうさんの写真館(下の4枚以外の写真もUPされています。)









東日本ボクシング協会公式携帯サイトボクシングモバイルの試合速報(有料)にも、試合内容と画像がUPされています。(無料ページもあります)

(写真提供:こんどうさん こんどうさんの写真館

9月4日(土)「第482回ダイナミックグローブ/第27回ファイティング・スピリット・シリーズ/Wタイトルマッチ」

【メインイベント】
東洋太平洋&日本 S・ウェルター級タイトルマッチ 12R

チャーリー太田(東洋太平洋&日本S・ウェルター級チャンピオン/WBA世界同級13位/WBC世界同級27位/八王子中屋/16戦14勝10KO1敗1分)
 vs
湯場 忠志(挑戦者 東洋太平洋S・ウェルター級7位/日本同級1位/都城レオスポーツ/44戦37勝28KO5敗2分)

 結果…判定勝ち 3-0(115-114,116-113,116-113)

  チャーリーVS湯場、高め合った互いの感情

 会場に訪れ、一緒になって応援ししてくれた皆さん、本当に有り難うございました!

 9月4日、後楽園ホールで満員の観客の中で行われた東洋太平洋&日本スーパーウェルター級タイトルマッチは、王者のチャーリー太田選手が指名挑戦者である湯場忠志選手を12回まで競い合い12回3−0の判定により勝利、東洋タイトルは2度目、日本は初の防衛に成功しました。

 試合の終盤、リングに立つ両者が見せた打ち合いは、二人の勝利に対する執念であったと同時にまた、観客の皆さんが呼び起こさせたものでもあったのかもしれません。

 多くの人が声を出し、手を叩き、応援し、そして何より誰もが楽しんだ事が、この試合を大きく盛り上げた最大の理由なのかも知れません。

 そんな会場の中心にいたのがこの二人のファイターでした。

 リング中央、視線を相手に向ける王者と、視線を下に向ける挑戦者、二人の視線は絡み合う事なく試合のゴングが打ち鳴らされました。

 初回、チャーリーは距離を測るようにしてジャブを放ち、その後ボディに右ストレートを叩き込んでいく。一方、相手の湯場選手は身体に力みが見え、パンチと動きにいつものスピーディーさが見受けられません。そこでチャーリーはガードを下げトリッキーに動く中、主導権をにぎります。

 その後、序盤は中々自分から仕掛けてこない湯場選手に対し、にじり寄るようにしてチャーリーが追う展開になっていきます。その中で、あらゆる意味を込めたパフォーマンスや時に固いガード、またはノーガードを見せ、様々な形でプレッシャーをかけて行きました。

 4回からの湯場選手は固さが抜け、軽快にパンチを上下に放ち、足を使い試合にリズムを持たせます。チャーリーはそのリズムを崩すためによりシャープなジャブを打っていき対抗しました。

 中盤は湯場選手が見栄えの良いまとめたパンチを出し、反撃に出たチャーリーにカウンターを狙ってきました。チャーリーはノーガードで追いかけ回し強打を打ち込む等して、互いの激しいペースの奪い合いが展開されていきました。

 そんな中、7回まで殆どのパンチをブロックしていたチャーリーでしたが、初めて湯場選手の左ストレートを連打の中で直撃させられました。やはり伝家の宝刀、湯場選手の左ストレートは強力で、チャーリーは一瞬足が揃って棒立ちになりました。しかし、その後はしっかりとガードを堅めそのピンチを凌ぎます。
 
 そして8回までのオープンスコアでは一者が湯場選手を、一者がチャーリーを、そしてもう一者がイーブンとしてここまでは三者三様のドローとなっておりました。

 試合後もチャーリー自身が語るよう、湯場選手のパンチのほとんどはガードの上であり、自分のジャブがよりクリーンヒットしてポイントに繋がっていると考えていた為、このスコアには本人は驚きは感じていました。が、またその可能性はあった、とも陣営は感じていました。湯場選手の攻撃時に浴びせられる大きな声援が、彼の感情の籠った動きと会場の雰囲気を作り上げてもいたとも感じられたからです。

 その意味で、この日のホームは王者であるチャーリー太田のものではなく、より観客を呼び寄せた挑戦者、湯場忠志選手のものだったのかもしれません。

 その為、前回の試合ではより自分のペースにもポイントにもなっていたデビッドソン戦(詳しくはこちら)のようなイメージ、パフォーマンスだけで戦っていてはポイントを得る事が難しいのだとチャーリーは気づきます。

 そこからチャーリーはより攻勢に出ました。より速く強いジャブ、ストレートを打っていき、ボディにフックを叩き込んで湯場選手を次第に後退させていきました。

 そうして迎えた11回、チャーリーが開始と同時に前に出てアッパー、ストレートをねじ込んでいくと、湯場選手もそれに応えるように前傾姿勢になり左右のフックを、上下に叩き込んで来ます。この二人の攻撃的な姿勢に会場も大きく盛り上がっていくと、湯場選手が力強い左右のフックをチャーリーに叩き込み、両のグローブを弾いて叫びました。

 あの湯場が叫んだ、

 自分自信を奮い立たせるとともに、会場にいる彼を応援してくれている人達へのメッセージでもあったのかもしれません。湯場選手は更に連打を打ち続けチャーリーを責め立てました。

 が、次にチャーリーが固めたガードから右フックを一振り、その一撃で湯場選手を後退させ、今度は彼が一声を上げました。湯場選手の叫びはチャーリーにも伝わったのかもしれません。

 そして互いの選手がパンチを、応援する人達が声援を交互に浴びせる中、チャーリーが再三右を当て抜け出し、湯場選手に猛然と襲いかかっていきます。馬力あるチャーリーの攻めがこの終盤に残されていたのです。

 最終12回、チャーリーは挑戦者を最後まで追い、湯場選手も王者の猛攻を凌ぐとともに反撃、最後はチャーリーが自ら決めようと強打を打ち続けた中で試合が終了のゴングが打ち鳴らされました。

 判定の結果は3−0で王者の防衛。試合後の控え室で湯場選手は「もう一度チャーリーとやりたい」と現役続行宣言したそうです。

 試合翌日のコメントでチャーリー自身も、そう遠くはない日、また僕らはリングの上で出会うかもしれないと、感じているようです。

 KO必至と言われたこの二人の試合、あるいは完全な決着はもうすこし先にあるのかもしれません。

 両選手、両陣営、試合に携わった皆さん、そして観客の方々、お疲れさまでした。更に本当にどうも有り難うございました。

 そして、また宜しくお願い致します!

この日の写真と動画・両選手のコメントはこちら
 

 *明日は荒川仁人VS大村光矢の日本ライト級タイトルマッチのリポートです。

チャーリー太田情報ブログ


第27回ファイティング・スピリット・シリーズ観戦ガイド

◎八王子中屋ボクシングジム interview room
チャーリー太田インタビュー【2010/9/4 東洋太平洋・日本タイトル防衛戦】(9.2up)
荒川仁人インタビュー 【2010/9/4 日本タイトル初防衛戦】(8.24up)

◎東日本ボクシング協会公式携帯サイトボクシングモバイルの試合速報(有料)にも、試合内容と画像がUPされています。(無料ページもあります)

*TV放映の予定(CS放送日テレG+)
9月9日(木)23:00~26:00
9月18日(土)25:00~28:00
9月24日(金)13:00~16:00
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