(撮影:こんどうさん)
==セミファイナル==
【日本ミドル級タイトルマッチ 10回戦】
淵上 誠(日本ミドル級王者/東洋太平洋同級1位/八王子中屋/22戦16勝7KO6敗)
vs
細川 貴之(挑戦者 日本同級6位/六島/29戦18勝4KO8敗3分)
結果…6R 2分7秒TKO勝ち
聴く力、倒す力
8月8日、セミで行なわれた日本ミドル級タイトルマッチは王者の淵上誠選手が、挑戦者の日本同級6位 細川貴之選手(六島)を相手にし、4回に得意の左ストレートで倒すと、その後6回、ダメージを与え続けるなかレフェリーのストップ、変則的でタフな相手をしっかりと作戦を遂行して防衛を果たしました。
前回の防衛戦、淵上は足のコンディションが悪かった事もありましたが、それを差し引いた実力差を考えると、決して喜べる試合内容ではありませんでした。
見えた充実、それ以上がこの先に 淵上VS田島
しかし、淵上は思うような動きが出来なかった前回の経験をしっかりと糧にし、この3度目の防衛戦で最高の結果と内容を見せてくれました。
それが出来たのは淵上のチャンピオンになっても変わらない素直さにありました。
淵上のようにコーナーからの指示を聴き、それを実行に移そうとしてくれる選手はそう多くはいないのではないかと思う程、彼は与えられた作戦、指示を信じて試合を運びます。
2度目の日本タイトル挑戦失敗後の攻撃的なスタイルへの変更にも、その後のタイトル戦を全て倒しながらのTKO勝利に結びつけている事で証明してくれました。
そんな淵上が迎えたのが同僚の王者、チャーリー太田選手と激戦3試合を行なった細川貴之選手でした。
その変則かつタフなスタイルで、チャーリーを苦しめた細川選手、しかし淵上は最初から相手にペースを奪われても、臆する事無く自分のペースへとドンドン引き戻し、試合を進めて行きました。
相手の出方を確認してから、それに対応し、自分のペースに繋げていく。そうした上で倒し、ストップをかけさせた淵上は王者としての戦い方で戦い、そしてまさに王者らしく勝ったとも言えるのかもしれません。
そんな淵上がしっかりと3度の防衛を果たしたからこそ言えることがあります。それは”もう1つ上を目指す”という事です。
今、日本にはもう一人のミドル級王者がいます。
東洋太平洋ミドル級王者の佐藤幸治選手(帝拳)です。
アマチュアで13冠を達成し鳴り物入りでデビュー、その後に東洋タイトルを獲得すると無敗のまま2年前、ドイツにて当時も絶対王者だったWBA世界ミドル級王者フェリックス・シュトルム相手に世界初挑戦。しかし惨敗してしまいましたが、その後に再びOPBFのタイトルを獲得。今再びWBCで世界に挑戦出来る位置(8位)にいる間違いなく日本ナンバーワンのミドル級選手です。
そんな佐藤選手相手に、今、淵上は挑みたいと考えています。
それは今だからこそ、ようやく佐藤選手に近い目線で言える事でもあるのだと思います。
高校生の頃、鹿児島の田舎であげたアマチュア戦績5勝7敗の男が、同じ高校生の頃、既に何度も王者になっていたトップアマのエリートに挑む。
もしこの試合が実現した時、そのリングに立つ淵上もまた今まで以上に耳をコーナー側に傾け、考えるよりも早く、それを実行に移してくれるのだと信じています。
全てを糧にして、淵上誠が成長を続けます!彼を応援し続けてくれている皆さん、次の試合でも、変わらぬ大きな声援を送って頂けたらと思いますので、これからも熱い応援よろしくお願い致します!
ありがとうございました!
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